Scenario Manual

3:ストーリーを繋げる

3−1:2話目を作る前に
3−2:前のマップで出たキャラは…
3−3:Continueとエピローグ

3−1:2話目を作る前に

では、これから1話1話のストーリーをつなげてシナリオを 作り上げていくわけですが、その前に知っておくことがあります。

それは、作品読み込みについてです。 1話目で読み込んだデータはセーブデータに保存されるため、 2話目以降で「@作品名」の記述をして読み込む必要はありません。 また、必ずしも1話目で全てのデータを読み込む必要はなく、 その作品のキャラクターが初めて出てくる話で 作品データを読み込むようにすれば、 そこまでのシナリオでのロード時間短縮にもなります。

例えば、作品が2つあり、1話では作品1のみ使用。 2話で作品2が登場する場合を考えてみましょう。 この場合、1話では作品1だけ読み込み、 2話で作品2を読み込むようにすればいいということになります。 登場作品が少ないと差は感じられないかもしれませんが、 作品数が多くなる長編シナリオの場合、 ロード時間の違いははっきりと現れてきます。

それから、ファイル名について。1話完結のシナリオだと ファイル名は分かりさえすればなんでもいいと言えますが、 連続したシナリオを書くとなると、ファイル名も考える必要があります。

実際のところはファイル名は何でも構いません。 ただし「自分自身が管理できるのなら」という条件がありますが。 ですが、極力"シナリオ01.eve"、"シナリオ02.eve"……といった感じで 分かりやすくしておくべきです。 つまり、共通部分+2桁の数字で管理すると分かりやすいでしょう。

総eveファイル数が100を超えるのなら3桁にした方がいいでしょうが、 いきなりそんなに長いシナリオを作ろうとするよりも、 まずは総話数が1桁程度の短編からはじめることをお勧めします。

3−2:前のマップで出たキャラは…

さて、1話に出たキャラを2話以降でも使いたいということは当然ある話です。 こんな時は、LaunchコマンドかOrganizeコマンドを使います。 Launchコマンドは指定したパイロットを指定座標に出撃させるコマンドであり、 Organizeコマンドは味方パイロットの中から指定した数(以内)のユニットを プレイヤーに選択させ、出撃させるコマンドです。

Launch パイロット名 X座標 Y座標

Organize 出撃数 X座標 Y座標
簡単に両者の特徴を説明すると、 Launchコマンドはパイロットをシナリオ作者が指定できるため、 イベントでの強制出撃を再現できます。 ただし、指定したパイロットがユニットに乗っていない場合、 エラーが発生するため注意が必要です。

一方、Organizeコマンドはプレイヤーが 出撃させるユニットを選択できるため、 出撃ユニットをプレイヤーに選択させる時にはこちらを使いましょう。 Organizeコマンドではユニットに乗っていないパイロットは選択できないため、 エラーが発生することはありません。 イベントの内容によってこのコマンドを使い分けるようにしましょう。

3−3:Continueとエピローグ

さて、1つの話から次の話へと続くようにするためには、 Continueコマンドを用います。

Continue 次のシナリオのイベントファイル名
ファイル名には拡張子も含めて書かなければなりません。 Windowsの設定は、拡張子が表示されるようにしておきましょう。

さて、このコマンドはどこに記述するのでしょうか? 答えは、1話完結のシナリオを書いた時、 GameClearコマンドを記述した位置に GameClearコマンドの代わりに記述します。 すなわち、戦闘マップを終了させる時点に記述するということです。 このコマンドが実行されるとマップウインドウが閉じられ、 エピローグイベントが実行されます。 そして、エピローグイベントが終了すると インターミッションへと移行する訳です。

エピローグイベントも、プロローグ同様、 キャラクター同士の会話をメインに進められることになるでしょう。 次のストーリーに触れたり、キャラクターの背景に触れたりし、 プレイヤーをシナリオの世界に引き込んでいきましょう。

全てのシナリオは、基本的には同じことの繰り返しです。 ただ、イベント内容が違うために、ストーリーが展開されているように見えているのです。 どんなに長いシナリオでも、1話完結のシナリオを積み重ねたものと言えます。 積み重ねられたシナリオを一つのストーリーとして繋げる役割を果たすのが、 Continueコマンドとエピローグイベントなのです。

まずは2〜5話程度の短いシナリオを幾つか書いてみることをお勧めします。 こうすることでシナリオの基本的な書き方を身につけて行きましょう。

そして、自分で納得の行くシナリオが出来たらそれを公開してみるといいでしょう。 公開して得られたものを次のシナリオにフィードバックすることで、 着実にレベルアップしていけるはずです。

そして、シナリオが書けるようになると演出にもこりたくなるものです。 様々なイベントを設定し、シナリオにメリハリをつけることも重要なことです。 これらのヒントはQ&Aと言う形で公開する予定です。 これを参考にし、より面白いシナリオを作り上げてください。

文責:SRC総合支援センターシナリオマニュアル担当・上条真

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