前回から実に半年、倍々ゲームの雰囲気が漂ってきた
シナリオクロスレビューの第三回をお届けします。
今回のお題となるシナリオは、
ちゃあしゅうさん作の『AirTrick』です。
それでは、レビュアー紹介です。
なお、一部の方はペンネームとなっていますので、あしからず。
総論:戦闘を楽しむシナリオ
評価:後半で粗が有るように思える。
出演作品は全然知らなかったりする。
が、キャラの会話は割と良い味出していました。
キャラクターの性能の特徴も解説されていましたし、
知らなくても問題無いんじゃないでしょうか。
プレイ前に聞いていた噂通り、難易度は高め。
特にボーナス条件はかなり厳しい。
まあ、こういうプレイ層を絞ったのも面白いと思う。
難易度選択を付けるのも良いけど。
ただ、ボーナス条件を取らないとそれ以降更に厳しくなってしまうのは辛い。
(チャットでちゃあしゅうさん自身も言っていたっけ?)
特に2話以降はボーナスでキャラを強化する物が出てくるので、
ボーナス条件取れなかったらそのまま取らないでクリアだけ目指してGOとなりそうだ。
しかし、そういうプレイに対してラストステージでのフォローがされてないので、
ラストステージで詰まってクリアできなくなる人も出てくるんじゃないだろうか。
(そういう意味で、今回の場合は最後までプレイしなかった(出来なかった)人が
レビュー書いてても仕方ないかなぁとか思ったり……)
また、ストーリーも、尻切れトンボに終わってしまった気がする。
最終話で決戦か? と思っていたら、撃退して当初の目的の人質を助けただけ。
確かに当初の目的は果たせたわけだが、出来れば解決して欲しかった。
途中のキャラの繋がりは割と良かっただけに、勿体ないかなと思ったり。
他に問題点が有るとすれば、演出でしょうか。
4話で(他にも、5話でも少し)立体的なアクションシーンが有りますが、
はっきりいってセリフだけじゃ何がなんだかよく判らなかったりします。
画面を暗転させてユニットアイコンを横視点で動かすとか、そういうのして欲しかったですね。
と、ここまで書いて気付きましたが、どうも欠点が後の方に集中しています。
もしかして、急いで終わらしたとかそういう側面もあったりするのかもしれません。
登場作品はエターナルアルカディアとグランディアとギルティギア……しまった、どれも知らない。
まあ、たとえ知らなかろうが面白いシナリオは面白いはずなので気にせずプレイする。
第一話だけで、作品を知らなくてもだいたいキャラがわかるのはいい傾向だ。各キャラクターの発言に性格や人間関係がきちんとあらわれているし、このシナリオ中の彼らの目的も提示されている。
もちろん詳しい設定はわからないが、そんなものは知らなくても問題はない。最初に伝えるべきは前の行で述べたようなことだからだ。
よくわからないキャラクターにどんな設定があろうとも読み飛ばしの対象にしかならないが、キャラクターがわかっていれば設定が知りたいと感じるものだ。
ただ、プロローグでエターナルアルカディア組よりもグランディア組のほうが描写が濃いのが気になった。
とくにエターナルアルカディアの主役であるヴァイス。プロローグでの出番はほとんどなく、もっぱらエピローグで喋っている。しかし、戦闘ににおいてもっとも活躍するのはヴァイスだ。
これではプレイヤーは少々肩すかしをくらうのではなかろうか。作品を知っているプレイヤーならば感想はまた別かもしれないが。
ストーリーは長編の1エピソードという感じ。
ただし、起承転結はしっかり入っているし、登場人物もきちんと全員動いている。
不必要な寄り道などもなく、一番最初で投げ出さない限りは最後まで飽きずにプレイできるストーリーになっている。
難を言うとすれば、結局敵のボスとは痛み分けで終わってしまう、という点くらいか。些細なことだ。
戦闘面は、マップが進むごとに難しくなってくる。
第一話、二話くらいは漫然とやっていても簡単にクリアできるが、四話、五話になると考えて動かさなければすぐにゲームオーバーになってしまう。
また、ボーナス条件などもあって、挑戦しがいのあるマップが好みならば十分に楽しめるはずだ。逆に低難易度が好きな向きにはお勧めしにくい。
……集中をかけたヴァイスにはほとんど敵の攻撃が当たらないので、五話以外はボーナスを狙わなければ実は簡単なのかもしれないが。しかし、ボーナス条件が表示されたら狙ってみたくなるのが人情というものではないかと思うのだが、どうだろうか?
ただ、一つだけ。二話でゲートを破壊しなくても、それより先に進むことができるのはどうかと思った。
システム面や演出面では特に記することはない。グラフィカルな演出は勝利条件表示くらいのもので、後はいたってシンプルだ。
クリア確認インクルが入っているのが気に入らないが、これは私のほうが間違いなく少数派なので仕方ない。しかし、私はここでキャンセルを選んだ記憶がないのだが……。
気になる部分はあっても、それはすべて些細なことだと感じた。ということは、面白かったのだろう。つまらないシナリオでは、逆にそういう粗が耐え難く感じるものだ。
全体として、短編としてよくまとまった作品だと言える。
実は、テストプレイで2話までをちょっとやった事あるから
今更プレイしなおしてレビューするのもなぁとか思うんだけど。
最終話までプレイしてくれとの依頼だけど、そんな時間はないので、気が向くところまで。
なお、このシナリオ
テストプレイした感じでは難易度高いシナリオが好きな人向けで
俺みたいなヌルヌルバランス大好きな人には向いてない。
だから途中で止まると思う。
とまぁここまで予防線張ってプレイ開始。
1話
だから俺は、エタナールアルカディアもグランディアも知らんッちゅーねん。
プロローグ長いなぁ。最初で選択出きるようになっているけど
うむ? ボーナスがつくようになったのか?
まぁ別にいらないのでほっとく。
先の展開知ってるから言っちゃうけど、
後で味方になるキャラ4人の敵としての性能が分かるのはいいんだけど
はっきり言って強い。
レベル35とかなり高めなので精神コマンド使ってバリバリやれるんだけど、それでも強い。
味方3人の能力を全く把握できてない情況で、これやられるのはかなりきつい。
不親切って言いきっちゃっても良い。
前数回ゲームオーバーになったし。
敵ザコがいない戦闘ってこっちの気力が上がらないから
難易度高いんだよね。俺の好みではない。
みがわり使う事が前提になってるらしいんだけど、俺みがわり使ったことないからなぁ
今回は使う。
ファイナ狙われてゲームオーバー。
すいません。もうやめて良いですか?
ヴァイス君はもっと頑張れ。
ヴァイスのみ突出させてクリア
ボーナス取れたな。つーかボーナス狙いの人は結構キツイね。
とりあえず次
2話
ボーナスは前やった時に取れそうだったけど興味ないのでパス。
一気にクリアしよう
戦力解説ってのがあるのか
でも結局自分で使ってみないと把握できないんだよなぁ。
…ダメだ。ジョニーが使えない。
うわっ、またやられた。1人やられるとゲームオーバーだからなぁ
セーブしてないとやってられないな
あぁくそ、ラップが死んだ。
何回死んだかわかんねぇや
ダメだな。ボーナス無理
3話
未知の領域へ
しかし、いちいちプロローグ見るかどうかきいてくるのウザイなぁ
は? デ=ロッコのHP35200?
……もう止めて良いかな?
スーの信頼長い。いらんわ
また、落ちた。
ここで断念。
最初に言った通り、やはり高難易度シナリオ好みの人向け。
最初から精神をバリバリ使えるのが特徴なんだけど、それが爽快感に全然繋がってない
(まぁ繋ごうとは思ってないのでしょうが)ので、もう良いやって気に。
ユニット数は少なく、戦力解説とかもあるんだけど、
やっぱり最初から精神が多くてって状態だと、どう戦って良いのかって
選択肢が選びようがない。どれが有効かわからないから
長編だと育っていくうちに増えて行くから、今までの戦いかたを徐々に変えていく
って事が出来るけど、
このシナリオの場合それがないので、大海に放り出せれた感覚を覚える。
後、プロローグが毎回毎回飛ばせるようになっているので
ただでさえ、戦闘に比重が大きくなってるシナリオなのに、
それ外しちゃうとシナリオが必要あるのか? って疑問すらわいてくる。
なんか貶してばかりだけど、好みに合わないのから仕方なく
まぁ難しいのを解いて行く快感ってのは確かにあるから、そこは良いと思うんだけど
結論としては
出来は良いのだろうけど、俺向きじゃないって事になるかな。
今回レビューと言うか、感想気味に。
なんと言うか、起承転結で言うなら、
「承」の部分だけ切り取って短編シナリオにしてみました、みたいな。
それはそれでおっけーだと思うけれども、もう少し何か売りが欲しいと思います。
お話的にすこーし食い足りない印象を受けました。
カチッと話がまとまっていておかしなところはあまりありませんし
特にイカス台詞もイカれた台詞も見当たらないようでした、
ので淡々とプレイ……と言うより正直ダレ気味に継続プレイしました。うあ。
場面の位置関係や動きの説明が中途半端です。
もうちょっと描写するかしないか、どっちかにして欲しいと思いました。
見せたい絵があるのはわかるんだけど。今ひとつ見えてこない。
なんてゆーか、脳内絵に頼るのも悪くはないんだと思うけど、
それで合っているのかが判らないからあまり大量に脳内絵描かすと、
微妙なズレが拡大したりして置いてきぼり感の元です。
あらすじ的にはラピュタなだけなので、今のご時世、
見ててひっくり返る(程驚く)ような事をなんかひとつくらいは
入れて欲しかったかな。
上手くまとまってはいるけれど。
戦闘バランスは良く出来てると思います。
が、一撃がでかいので若干確率勝負気味です。
精神コマンドが結構じゃんじゃん(つっても他と比べてって話ですが)使えるので、
じゃんじゃん使って確率勝負を強引になんとかする。って感じですかね。
敵の配置が微妙に多く、
かつ絶妙なおかげでパズル気味にはなってるのも加味して、つまりよく死にます。
繰り返すとさらにダレるんだよなー。
ジョニーあたり、アクセント的にもうちょっと馬鹿っぽい演出入れても良いのでは?
と思った。
このAirTrickを端的に評するならば、
戦闘の繰り返しが苦にならず、かつ原作の知識がある人が
ショートエピソード的に楽しむに適したシナリオ、
といったところでしょうか。
まずストーリー面に関してですが、短編シナリオという
位置づけになってはいるものの、内容的には長編シナリオ内の中で
物語が展開していく部分を切り取ってショートエピソード化した
色合いが濃いものとなっています。
時系列で見ればこの作品の前にも後にも
ストーリーの継続を伺わせるものになっており、
最低限のキャラクターの掴みなどは描写されているものの
世界観や物語の背景まで楽しむとなると、
原作を知らないままではやや辛いのではないかと思います。
1話毎の内容をもう少し詰めた上で前後を補足し、
10話程度のシナリオとして再構成することができれば
ストーリー面では過不足の無い内容になると思います。
一方SLGとして戦闘面を見た場合、プレイヤーに対して
かなりストレスを与えやすいと感じました。
というのも、精神コマンド必須の上更に
確率勝負という水準で調整されている事に加えて、
1人でも味方ユニットが倒されれば敗北となってしまうため
クイックロード繰り返さなければクリアできない状況に
否応無く追い込まれてしまうのです。
更に、味方ユニットが多いという事が上記の点に関する
負担を押し上げています。バランスの緩いシナリオならば
10人いるうち半分も突っ込ませれば済みますが、
そうでない場合戦闘能力の少ないユニットは逃げまわらせる
必要が出てきて、プレイヤーの処理すべき情報が
格段に跳ね上がってしまうからです。
熟練度を取る、味方の損害をゼロに抑えるなど、
クリアに必ずしも必須でない条件を満たすために
クイックロードを強いる事は、プレイヤーも当然
こだわりのためにやっているのですから納得がいきます。
しかし、最低限シナリオを進めるために必要な
「クリア」という目標を達成するためにすら
クイックロードを強制されるというのは、
SLGの醍醐味であるはずの爽快感、達成感とは別の、
非常に窮屈な印象をプレイヤーに与えてしまうのです。
やもすれば戦闘バランスの厳しさ=クリアの困難さとして
語られがちですが、ゲームはクリアできなくなってしまう、
つまり詰んでしまっては意味が無いのです。
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